仏花に造花をお供えするのはNG?

造花を扱う立場として、よく聞かれるのが

「お仏壇に造花を飾るのはありですか?」ということです。

そもそもこういった質問をされる方は、実際に仏花に造花を利用しようかどうか

迷っている方が多いのではないのでしょうか?

そうではない場合もあるかもしれませんが、

私がこの質問を投げかけられたときには「造花にするかどうかを悩んでいる」という前提で

即決で「ありですよ」と答えます。

 

ここで「造花をお供えするなんて、ありえない」と思われる方は、

生花をお供えする、で間違いないです。

 

それは、造花とか生花とかが問題ではなく、

なぜ仏壇にお花をお供えするのかが重要だからです。

 


 なぜ仏壇にお花をお供えするのか 

 

ほとんどの方がお仏壇にお花をお供えするときは、

こちら側(お供えする私たちの方)に向けてお花を飾りますよね。

本当ならば、仏様に供養の気持ちでお花をお供えするのであれば、仏様に向かってお花をお供えするのが正しいと思いませんか

私たちの方に向けてお花をお供えするということは、仏様はお花の背中側を見る事となり本来の目的と違うように感じてしまいます。

しかしこれにはちゃんと理由があります。

 

仏様にお花をお供えする理由には2つあります。

①仏様に美しいものをお供えし、仏さまをお飾りする

②お供えする人の心を穏やかにし、仏道に励む心を養い、智慧を育てる

 

①は皆さんも感覚的にそういうものだと理解して、お供えをしていたと思います。

 

しかし②では、お花をお供えするということは、

お供えをする私たち自身のためにする行為だという事になります。

「供養する心」「人の心を清める働き」があるのです。

 

もっと言えば、①の理由からも

私たちの方から見て 仏様が美しく見えるように 私たちの方へ向けてお花をお供えしているのだという事もわかりますね。

 


造花販売をしている私からも、声を大にして言いたいのは

生花を枯らすことなく、新鮮な状態で管理し続けることができるのであれば

それが一番最高の供養となることは間違いありません。


 

 

 

 仏花に造花をお供えするのが「あり」な理由 

 

なぜ仏壇にお花をお供えするのか。

理由がわかると、

生花とか造花とかではなく「供養する心」が大事 だということがわかります。

 

仏教的に造花というものをどのように捉えるか、

それもまた、人それぞれの信仰の具合などで変わってくるところもあると思います。

なので何度も言うようですが、どうしても造花を「枯れたお花」というように捉えられる方であれば

生花をお供えすることをおすすめします。

 

ただし 生花にはきちんとした管理が必要不可欠 です。

 

生花店勤務時代、お客様から「1週間もたない」との声もよく聞きました。

もちろんお水替えもまめにされているようでしたし、花持ちをよくする薬剤なども購入されて

対策を練っていらっしゃたりもしました。

(お水もすぐにぬるぬるになって腐りやすくなりますので。)

 

 


 

最近では気候も温暖化して、気温の高い日が多くなってきているので

本当に切花の管理は大変だと思います。

 

忙しかったり、お花にかかる費用を惜しんだりすると、せっかくキレイな生花を購入してお供えしても

あっという間にお水が濁り、茎も傷み、お花もぐったりして、

最後にはカラカラに枯れていってしまいます。

 

 

それは本来の仏様を供養する、お花をお供えする目的からほど遠い、

真逆の行為になっていると思いませんか?

 

 

少し長くなりましたが、

私がお仏壇用のお花に造花をお供えするのは「あり」と答える理由でした。

 


 

※補足すると、最近の造花が生花と見間違えるほど品質が良くなっていることも

あわせてお伝えしたいです。

当店でもお供えアレンジお作りしています

AOHANA お供えアレンジメントA  AOHANAお供えアレンジメントB

 

それについてはまた記事を書きたいと思います。

 

 

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